空を見上げていると誰かに呼ばれているきがした






孤児、あたしは煤けた鉱山で育った
大陸の端っこで鉱山以外何もない土地だった
だから、貧しい者は子供を捨てる


王族の指揮する政府が孤児院を作ったので、そこで生活をしていた
ある程度勉強を教えられあとは鉱山で働いた
孤児仲間達と黒く煤けながら働くことが好きだった



「ユリアー、何ボーッとしてんだよ」

「なんか……空が変」

「空?」


孤児仲間の男の子はユリアの見上げる空を見たが、いつもと変わらず快晴だった


「……んな事より!メシの時間だ。早く行かなきゃなくなっちまう」



笑いながら男の子はユリアのブラウンの髪をクシャリとなでる


「わかってるよ、今行く」

笑い返してユリアは食事に向かう
最後にユリアは金色の瞳でもう一度空を見上げた



「……誰?」





あたしを呼ぶのは