六花の騎士




「何でこんな所に……」



トーワもメノリだと気付いたようだった
表情は不機嫌そうではなかったが、ただ無表情にメノリを見ていた



「……えっと……」

「なんだ?騎士も連れずに出歩くな」

「何よ……ちょっと…気晴らししたかったのよ…」



痛い所を突かれて語尾の覇気が衰える


「だからって軽率だぞ」


厳しい言葉だったが確かに自分の行動は軽率だった
だから素直にメノリは謝る


「……はい…ごめんなさい……」

「………」


以外に思ったのか、トーワは眉を軽く上げた


「……早く帰れ」


冷たさのない声にメノリは瞬く
驚いて、スッと近づくトーワに気づくのが遅れた
少しだけ目線の高いトーワの整った顔が近くにあった


そっと柔らかい感触がして、それがカーディガンであることに気が付く
さっきまでトーワが軽く羽織っていた物がメノリの肩にかかっていた