六花の騎士




サラは灯りも持たずに目をぱちくりさせていた
そりゃあ身分の一番高い天使様が、普通のワンピースを着て脱走まがいの事をしていれば誰だって驚くだろう


「ちっ違うの!ちょっと気晴らししたくて……」

「……しかし、お一人では危険では?」



心配そうに言うサラに申し訳なく思ったが、メノリは手を合わせてお願いした



「お願い、見逃して。中庭を歩くだけだから…」


上目遣いにしてサラを見つめていると、サラは少し沈黙してから苦笑した



「分かりました。……でもなるべく早くお帰りになってくださいね」


メノリはサラに感謝した


「よかった。ありがとうサラさん」

「そんなっメノリ様、私にサラさんだなんて恐れ多い」


手を振って言うサラにメノリは微笑んで言う


「それじゃあ、サラって呼ぶね」


サラはキョトンとしてから照れたように微笑んだ



「はい」