闇が空を覆い始めた
薄い月明かりで火を持っていなくても外を歩けるくらいだった
「ふふん、ごめんね」
メノリは白いワンピースを着て、ひらりと窓から飛び出した
メノリに用意された部屋が一階であったことと、ホテルの中庭に面していたことが幸いしてメノリは難なく夜の散歩をする事ができた
(楽勝、楽勝)
ティアには悪いが明日は儀式で、朝に人前で聖書を朗読しなくてはならないと聞いた
緊張して眠れるきがしないので、せめて中庭を散歩しておきたかった
茂みに飛び込んだのでついた葉を払っていると、聞いた声が耳に飛びこんできた
「……メノリ様……ですか?」
ギクリ、と振り返るとそこにはサラがいた


