六花の騎士




教会に入ると人々の声が遠退いた
メノリはホッと息を吐く
トーワは不機嫌そうな表情を崩さない
だが、その顔に緊張は感じられなかった



(…やっぱり小さい頃からいると慣れるのかしら?)


確か、今いる王族の中で二番目に長くネイテル城にいるのはトーワだったはずだ
もちろん、一番長くいるのはアルメリアである
だからこういう儀式はトーワの方が慣れているのではないか、とメノリは思った
そう思っていると、教会の奥から神父がやってきた
神父は白く裾の長い服を着ていて、シワのよった穏和な顔に微笑みを刻んでいた
そして、丁寧に一礼してメノリ達を迎える