涙が枯れるその日まで

意識が戻った時、私は車の中にいた。

私は後部座席に横になっていて、運転席では涼がタバコを吸っていた。

涼に気付かれたくなくて、私は静かに周りを確かめた。

車が停まっているのは、どうやら私の家の近く。

走って逃げれば、なんとか涼に捕まらずに家へ逃げこめるだろう。

私はそう思い、寝たままの状態で助手席にあるバッグを取ろうと手をのばした。

しかし、さすがに隣に置いてあるバッグが動けば気付くよね。

涼は私の方を向いた。

涼「起きたか」

私は震えながら、バッグを抱えて起き上がった。

そして涼が前を向いてタバコを消している時を見計らって、私は車を飛び降りた。

とにかく必死になって家まで走った。


家に駆け込み自分の部屋に入った瞬間、全身の力が抜けた。

そして気が抜けたからか、蹴られた所がとにかく痛かった。


少しして涼からメールが来た。

『悪かった…』

私は返事をしなかった。