「私の事を諦めて、それで明日死んでも後悔しない?」





しばらくの沈黙の後




「しないよ……」




低い声で



みーくんは言った




「そう。じゃあまた明日ね」





ズキンズキン



胸が痛い




私はみーくんの家を出た






バンッ………



車のドアを乱暴に閉めて




バッグを助手席に放る





エンジンをかけると



ステレオから




せつない


ラブソングが流れるから





「……うっ……」



涙がこぼれて





止まらなかった





みーくんの事



諦めないなら




強くならなきゃ





こんな事で泣いてたら




みーくんの気持ちなんて




動かせないよ?




だから南





泣いちゃダメ………




「負けないもん!」



パンッ………



両手で頬をたたく





「あ、いたた……」



痛みで涙が引っ込む