Cherry




「まったく…何でそんなに飲んだんだよ」



みーくんの声……



「姫。家はどこだ?」




みーくんの声……



酔っぱらって


フラフラの頭のまま

みーくんの声だけ


心に響いて




私の……みーくん……




「もう……やだよ……」



私が呟く




「どうした?」



みーくんが聞く



「もう…どこにも行っちゃヤダよ……」


「姫?」





私はみーくんに抱きついた




「一生一緒にいるって言った
私の事……離さないって言った
みーくん言ったよ……」



「………姫」



「やっと会えたのに……」



私は涙がポロポロこぼれて



みーくんに しがみつく




「もう独りぼっちは嫌だ……」



そう言って泣く私に



「姫………ごめんな」



みーくんは



哀しそうに呟いて



抱きしめた





みーくんの腕の中は


せつなくて



懐かしい匂いがして




私はそのまま眠りに落ちた