Cherry



それから


私はみーくんの部屋で


みーくんの帰りを待った



帰りが遅くなるって
お母さんに言ったら
怒られたけど……




ガチャ…
ドアが開く音がして


私は玄関に行く



「おかえりなさい」

私が言うと


「やっぱり来てた」


みーくんが笑う


「なんで『やっぱり』?」


「うん?なんとなく。姫が待ってる気がした」



みーくんは
軽く私の頭をなでて


ベッドルームへ行って
ネクタイを外す



私は後を追って
部屋の入り口で



「昨日はごめんなさい」



って言った



「いや。オレが悪いんだよ」



みーくんは
私の前に立って



私の頬をなでる



「オレが意地になったから……」



みーくんが
コツン……って
オデコを合わせる