私がじっとチンピラ男と少年を見ているとチンピラ男が少年に殴りかかった。
少年は殴られた衝撃で地面に倒れた。
あーやばいよ!さすがに少年がやられるのを見て黙ってられないよ。
私が駆け付けようとした時、少年がフッと小さく笑ったのが見えた。
「えっ!?」
─っと、一瞬の内にチンピラ男達が地面に伸びていた。
「なっ!」
えっ?一体何が起こったんだ?
私は少年を見た。
「ったく、弱いくせに喧嘩しようとしてんじゃねーよ」
少年は手をはたきながらチンピラ男に向かって言った。
でも、チンピラ男は気を失っていてビクともしない。
こ、こいつ…
「すげー…」
「あ?」
つい声が出てしまった私を少年が見た。


