「うわぁ!!」
「箸どこ?」
数10分後、今私の目の前には豪華な食事が並んでいる。
すごっ!どれも美味しそーう!
野菜なんて少ししかなかったはずなのに、サラダやらスープやら様々な料理に使われてるんですけど。
よくもまぁ、こんなに豪華な料理が作れますね、奏斗。
あんたシェフになれるよ。
「これくらい誰だって作れるっつーの。それより箸どこだよ」
私は箸の場所を教えて、豪華な料理が並んでるテーブルの席についた。
…ゴクッ
一人暮らししてから、いや実家にいるころから…つーことは生まれてから?こんなに美味しそうなご飯見たことない。
私は今すぐにでも食べたくて唾を呑んだ。
…早く!
早く箸持って来いッ!
(自分で出せ)
「ほら、箸」
キッチンから出てきた奏斗は私に箸を渡した。
「いっただっきまーす!」
箸を貰ったと同時に私は目の前の食事に食らいついた。
「もっと静かに食えよ」
奏斗は私の向かいに座って、私の食べ方を注意した。
私は奏斗の言葉を無視して食事を続けた。
っにしても、これ…
「…美味しい!えっ!?マジで美味しいんだけど」
私は料理を指差しながら言った。
見た目も美味しそうに見えたけど、味もヤバいうまいよ?これ。
すると奏斗は一瞬目を見開いた後、目を細めて笑った。
「さんきゅ」
目を細めて笑っている奏斗は私の目を見てそう言った後、自分が作った料理を食べ始めた。
─ドキンッ
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