「あー!マジ恥ずかしかったし」
私は奏斗の腹を足で蹴って無事地面に足を着くことが出来た。
ヘヘンッ!
私をか弱い乙女だと思ったら大間違いだぞ!
「思ってねーよ」
奏斗は私に蹴られた腹をさすってる。
「お前なぁ、俺一応怪我はしてんだぞ?普通怪我人に暴力振るう奴いるか?」
「ここにいるねぇ」
「…(怒)」
怪我してるっても酷い怪我じゃないし、私の蹴りは暴力っていうほど強く蹴ってはいないっつーの。
私はそう思いながら手を上に伸ばした。
……
「…ん?」
私、手ぶらだったっけ?
…あ゙ぁー!
さっきまで私の手にビニール袋あったよね!?
あれ?え?
どこいったぁぁ!?
「お前、自分で料理しないわけ?カップ麺ばっか。またうまい棒があるし」
私はもしかしてと思って奏斗に顔を向けると、
持ってる。私のビニール袋持ってるよ。
「ちょっ!帰せよ!」
私が手を伸ばしても奏斗の手には届かない。
「…なぁ、お前の家どこ?」
はい?
なんでいきなり私の家?
……
やな予感。


