「…おいッ!」
奏斗が私の顔の前で手を振ってる。
私は抜け殻状態で全く動かない。
「…ったく」
そんな私を見て奏斗は舌打ちをした後…
…え?
いきなり私の視界がグルッと回った…って
「きゃああー!おろっ、降ろせーーッ!!!」
「うるせーな。黙ってろ」
今私は奏斗に担がれている状態だ。
足をバタバタとさせ、背中を叩いているが…ビクともしない。
「がァァ!おーろーせー!」
「暴れんじゃねーよ」
そのまま奏斗は公園を後にしようとした。
…っハズい!
こんな格好で外歩けるか、バカ!
私でも人の目とか気になんだよ!
…くそっ!
私をなめんなよ!
バコッドカッ!
「ゔっ!」


