私は男たちに向かって行った奏斗をジーッと見ていた。
無茶だよ!
どうせ殺られるだけだって
バコッ!
ほら…
「……」
…嘘…だろ…?
ドガッ
…何で?
私は目の前の光景が信じられない。
だって、こんな多人数に勝てるわけ…ない…のに。
何でだよ!
何でやられてねーんだよッ!!
奏斗は男たちをかわし、どんどん殴り倒していく。
あっという間に男たちは全員地面に伸びてしまった。
「…えー…?」
私は驚いて固まっている。
奏斗は手をパンパンと叩き、髪を掻き上げた。
「…はぁ、疲れた」
「おまっ…」
私は奏斗と地面に伸びた男たちを交互に見る。
…もう驚きすぎて何も言えねーよ。
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