腕を組んで答えた私に秋哉はわざとらしく笑った。
てか、奏斗を殴ることがそんなにすごいのか。
ふ〜ん。
どうりで私はみんなから避けられないわけね。
むしろ転校して来た日からみんな仲良くしてくれたもん。
なんか、いい気分♪
「てめっ、女の癖に…あ、女じゃねーか」
奏斗は立ち上がって、私を馬鹿にするようにあざ笑いながら言った。
「ふ〜ん、そういう事言うんだぁ」
でも私はそんなのに動じない。
「……ちっ」
奏斗は舌打ちをしてそっぽを向いた。
みんなはおぉーって感嘆の声をあげてる。
マジでいい気分だわぁ!
「…転校生ちゃんって何者?かなりんを黙らせるなんて」
同じ様に立ち上がった秋哉は首を傾げながら私に聞いてきた。
「なっ!たたたただのじょ、女子高生にきまっ決まってんだろ!」
「…どもりすぎじゃない?」
…ここで私の過去を知られるわけにはいかない。
私が、不良をやってたなんて知られたら…
キャァァァァアー!!!
また、考えただけでも恐ろしい!
「顔がムンクになってるけど…」
秋哉の声など私には届いていない。
「コイツなんてほっとけ。それよりもうチャイム鳴るだろ。行くぞ」
奏斗は秋哉に向かってそう言うと教室を出て行こうとした。
「え?奏斗!どこ行くんだよ!」
チャイムが鳴るんだろ?
だったら普通自分の席に座るだろ。
「…どこでもいいだろ」
奏斗は振り返りもせずに言うと、秋哉と一緒にそのまま教室から出て行った。
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