あ、犬の耳が垂れてる。
「もう!かなりん何か言ってよ!」
犬…秋哉はドアの方を指差した。
その言葉にクラスにいるみんなが静かになった。
…何で?
奏斗はドアのところでパンを口に加えている。
あれ、アンパンだ。
「かーなーりんッ!」
秋哉は奏斗にこっちに来るように手招きしている。
奏斗はこっちに向かってくるけど、なんかクラスの様子が変。
みんな奏斗を避けてる。
「…何だよ」
「転校生ちゃんが酷いのッ!」
秋哉は私たちのとこまで来た奏斗に私がしたことを説明してる。
でも私はクラスの様子の方が気になった。
「…ねぇ由奈。この空気何?」
さっきからみんなが私たち4人をじろじろ見てる。
奏斗を避けてるといい、じろじろ見るといい…
何なんだよッ!
「…あのね、みんなが見てるのは水島君だよ」
すると由奈が小声で話し始めた。
奏斗と秋哉には聞こえないくらいの小さな声で。


