でも、個人でも何の種目にすれば…?
膨れている秋哉を無視して私は一人考えた。
「うぅんー…」
─ガラッ
「コタツ」
頭を抱え必死に悩んでるとこに、ブリ子が教室のドアを開けながら私を呼んだ。
「なに?私、今頭使ってるんだけ…」
私の席まで来ると、腰に手を当て顔を近付けてきた。
ち、ちかッ!
なに?なんなのさ
「何の種目で勝負するのよ」
「……」
「…早く答えなさいよ」
いや、ブリ子さん。
今それを必死に考えてるんすよ。
あーあ、こんなにも私の計画が無計画だったなんて。
やっぱり…バカが考えたことだから仕方ないかッ!
(開き直り)
「もうさ、定番の短距離走にすれば?タイムで勝負ってことで…」
「……え」
あ、秋哉。何を言い出すんだ!
そんな、短距離走だなんて…
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