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今日はいつもより早歩きで登校している。
もう、徒競走並だよ。
そして顔は……
察してくれ。
まぁ一言でいうなら、
¨般若¨だ。
何故かは分かるだろう?
そう、あの男…!
この私を置いて帰るとは、いい度胸してんじゃねーか。
フフッ!
今日は………『奏斗お仕置き大作戦ッ!』だ!
うん、我ながら完璧!
私は一人拳を握りながら、角を曲がった。
「……ン?」
すると私の前に、見覚えのある後ろ姿が目に入った。
─キラーン☆
発・見ッ!!
こんなにも早く見つかるとはね。
前にいる"奴"はまだ私の気配に気付いていない。
私は数メートル下がり助走をつけると、ある一点だけを目指して無我夢中に走った。
─ドドドドドドドッ
「─ん?何のお…と…………ッはぁ!?」
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