「…はぁ。うるせぇー」
「あ!奏斗。うわぁーまた言い合ってんの?二人とも懲りないね」
私がまたブリ子と戦っていると、律が奏斗に近寄った。
律は呆れ気味に私たちを見て言った。
…って、なにが懲りないねだよッ!
お前、昼に言ってたあの言葉、心配して言ってきたんじゃねーのか?
だったら、助けてやろうとか思わねーわけ?
私は律をジッと見た。
「……!……」
…オイ。
その"!"は何だ?
私と目が合って大きく見開いた後、ゆっくりと逸らすの止めろッ!
この薄情者め…!
「……帰る」
焦る律の横で奏斗がボソッと言うと、鞄を持って教室を出た。
「あ゙!ほらブリ子のせいで奏斗行っちまったじゃねーか!」
私は奏斗が出て行ったドアを指差して言った。
「私は奏斗くんを追いかけるわ。…じゃ!」
ブリ子は私に手を振ると、教室を出て行こうとした。
「そうはさせるかァアー!」
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