「おーい!小夏ちゃん!小夏ちゃーん!」



振り向くと、制服に着替えた秋哉が走ってる。


「大変なことになっちゃった!」



あれ?頭にこぶが見えるのは気のせいか?


私たちのとこまで来ると、息を切らしながら慌てた様子で言った。



「何かあったのか?」


「かなりんを探してる子がいっぱい!俺、聞いてきた子全員にココにいるかもって言っちゃった!」


秋哉は眉をハの字に曲げ、どうしよーっと繰り返し言ってる。



お前…


どうしようも何も、



「こんのバカがッ!お前、別の場所教えろやァ!」


何で教えたんだよ!


こうなることくらい分かるだろうがァ!
(自分は分からなかった)



「だってぇ!あんなに聞いてくると思わなかったんだもんッ!」



ただでさえ、今、たった今一波乱終わったってとこなのに。


秋哉、てめぇ、波乱の種持ってくんじゃねェー!


「ごめんってばぁ!」



秋哉が謝ってるけど


…謝ったって遅い。



集団の人数がさっきよりも増えた気がする。




…もう!


みんな、奏斗に告白したって無駄だからなッ!


奏斗は




私のもんだァアーッ!!


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