まずは頭の整理からだ。
皆さんが見てるのは奏斗。
それは奏斗が王子様をやったから。
つまり、奏斗は…
─ポンッ
「人気が出たってこと?」
「そーゆーことォオ!」
私が手をポンッと叩きながら言うと、律が指差しながら叫んだ。
うるせっ。
私は耳を塞いだ。
…ん?っーことはさ、今まで恐がられてた奏斗が恐がられなくなっちゃうの?
まてまて。
人気が出ちゃったらさ、奏斗を、その…
「水島奏斗くん!」
周りの集団から甘ったるい声がし、見ると、こっちに向かって駆け寄ってくる女の子がいた。
黒髪をくるくると巻いた女の子。私より背は低い。
まさか…
「あの!私、水島くんのこと、好きになっちゃいましたっ!」
「…ガーン」
私は目の前の光景に目を見開いた。
か、奏斗が、こここ告白されてる?
しかも、彼女の目の前で?
あぁ。ほら。
私の感が当たるときって、嫌なときだけ当たるんだよね。
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