「ただいま」
「おー!お帰りィー…え?小夏?」
「小夏ちゃん!待ってた…よ……?」
屋上から戻ってきた私は、まだ作業中の律と秋哉に声を掛けた。
「大丈夫!?小夏ちゃん!」
私を見た二人の顔がひきつっている。
秋哉なんか、眉を下げて心配してるし。
まぁ、そりゃあね。誰でも今の私の姿を見たら驚かずにはいられないでしょ。
なんせ…
「髪ボッサボサだし、服乱れてるし」
えぇ。自覚済みですとも。
なんてったって、これは何もかも"アイツ"のせいなんだから。
「うわぁ〜、なんか想像つく。…よく頑張ったよ、小夏」
律が一人、うんうんと頷きながら納得している。
あぁ、頑張ったよ。メチャクチャ頑張ったよ!
逃げ回る奏斗からメジャーを取り戻すため、必死に追い掛けて技をかけ、抵抗する奏斗を殴った後、無理矢理!寸法を測ったんだから!
どーよ、この私の努力は。
なかなかいないよ?ここまでする人間。
「秋哉、これ衣装係りに渡してきて」
髪と服を整えた私は奏斗の寸法を紙に書き、秋哉に手渡した。
「で、奏斗は?」
「ン?屋上で本日二度目の昼寝に入ってんじゃない?殴ったまま起き上がらなかったから」
「……。気絶してんだろ」
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