「フンッ!んなの知るか」
「全く、ごめんね?二人とも」
秋哉は申し訳なさそうに手を合わせ謝った。
「っーか、二人とも授業は?」
私が言うと、二人ともアッという顔をした。
「そうだそうだ!小夏!教室戻んぞ!」
律が私の腕をガシッと掴むと早く行こうと急かした。
「…は?」
「おい!離せよ、その手」
奏斗が律を睨んで言った。
「かなりんが嫉妬してる〜!」
律は奏斗に従い私の腕を離すと、クスッと笑った。
「奏斗、可愛いね」
私は律の今の言葉に全身が凍ったように固まった。
い、いいい今、何て!?
も、もしかして律、そっちの気が…
「バーカ!変な誤解してんじゃねーよ。嫉妬するほど小夏が好きなんて可愛いねって意味だよ」
私が手を顎に持っていこうとしたからか、律は呆れるように言った。
……
「疑ってんじゃねーよ!」
私は疑いの目を止め、奏斗の方に目を向けた。
…
「…まぁ元気だこと」
「痛い痛いッ!やーめーてぇ!」
秋哉と奏斗がじゃれてる。
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