「じゃ、じゃあ、女の子からのお菓子、どうするの?」

「父さんとかにあげるよ。甘党だし」

「お返しは?」

「『あげられない』って言う。まりあがいるから」

「え…」


祐太の言葉に驚いて、恥ずかしくて下を向いていた顔を上げる。
すると、いつの間にか祐太は私の近くにいて、顔と顔の間はすごく狭かった。


「私たち付き合ってるって、言うの…?」

「だって、女の子たちはきっと知らないから、俺にチョコ渡して来るんだよ?」

「うん…」

「だったら、言った方が良いでしょ?それで、まりあも悲しくさせちゃったわけだし」

「それは祐太が断ってくれれば――」

「だから俺は、まりあから言ってくれるのを待ってたの!」

「…」




この人、天然Sだ!

私にそういう言葉言わせたくて、わざと女の子からお菓子もらってたんだ!