「ななの好きなハンバーグ作ったからいっぱい食べなさいね」
とママが椅子に座りながら優しい声で言ってくれる。
「うん、てかこれマジ美味しそー」
うちのママはすごく美人で年も若いし調理もめっちゃ美味いの。
でも最近はママの徹夜が重なって
歩とななは毎晩出前とかインスタントとかで夕飯済ませることが多かったから
久しぶりのママご飯
何だか嬉しい、なな。
箸を大きな皿に運んで
見るにも美味しそうに出来上がったハンバーグを取ろうとしたら
歩がななのハンバーグをひったくる。
―ムカッ!
瞬間
ななの頭に何かがひび割れる音がしたよ。
「何だよ!これななのじゃん!」
「は?俺のおまえのとか何だよ。てかその隣のもん取ればいいじゃん」
「それななが先に箸付けたのよ!」
「意味分かんねぇんですけど。幼稚園生かおまえ」
「なにぃぃぃ!」
「二人とも!何そんなに声上げてるの。余計なケンカしないでくださいっ。
歩はお姉ちゃんの奪い取らないで、
ななはハンバーグはまだまだ残ってるからそんなに怒ることないわよ」
とママのたしなめる言葉に
ななも歩も一旦静かになった。

