「追いかけちゃお」



「ちょっと?!朱里?」




あたしの手を取り、まるで探偵気取りで絢斗の後を追い出した。



けどあまり抵抗しなかったのは、あたしも知りたかった…プライベートな絢斗を。




少し怖い気持ちもあったけれど、結局な所は興味の方が打ち勝ってしまったのだ。






絢斗たちは既にどこかで食事をしてきたようで、酔っている様子が見てとれた。



テンションの高いまま4人が入っていったのは、どうも地下のバーらしい……





「これ以上は無理だね。葵衣、帰ろ」



「入ろ」



「えっ?」




驚いてる朱里をよそに、あたしはスタスタとその店へ向かい、重厚な扉の取っ手に手をかけた。