「楽しかったね〜」
仁と朱里とこうやってカラオケとかに行くと、将来の事とか何もかも忘れて普通の高校生になった気分になる。
外に出ると、もう真っ暗。
「じゃあな、オレ行くわ」
「うん、バイバイ」
帰る方向が逆の仁と別れて、朱里と夜の街を歩く。
「絢斗さん元気?」
目をキラキラさせて聞いてくる朱里。
「ついこないだ会ったばっかりだよね?」
「だって、気になるんだもん」
「ホント…絢斗のどこがいいの?」
「まずあの外見?あと頭イイし、優しいじゃん。憧れちゃうのは仕方ないよ」
確かに絢斗が
容姿端麗・才色兼備っていうのはあたしにだって分かる。
