「ゴメン、葵衣。待たせたな」 「講義がだいぶ早く終わって暇だったから、早めに来ちゃっただけだよ」 スーツに身を包んだ絢斗は、なんだか大人っぽく見えて 会う度にドキドキする。 「なに食べたい?」 「和食がいいな」 「了解。行こう」 笑顔を向けた絢斗は、あたしの手を優しく握った。