「絢斗…」 『どうされました?』 「少しだけ2人で話したいの……家の近くの公園に居るから来て」 あたしのただならぬ様子に絢斗は『すぐに参ります』と言って、電話を切った。 ふと空を見上げると、満天の星。 ベンチに寄りかかり星に見とれていると、息を切らした絢斗がやって来た。 「……ハァ…お待たせいたしました……」 あたしがベンチを指差すと、絢斗は隣に「失礼いたします」と言い座った。 どう切り出そうか悩むと、言葉に詰まる。 絢斗はあたしが話し出すのを、ジッと静かに待っていた。