要するに、俺と水無月はバカ社長にしてやられた2人ってことか。

最初こそお互い衝撃は受けたものの、バカ社長やら仕事の愚痴やらなんやら話し、仲良くなるのにそう時間はかからなかった。



「…お互い苦労だらけだな。」

「そうですね...でも、共感してもらえる人が出来て本当に嬉しいです。」

水無月が俺に向かって柔らかく微笑む。綺麗すぎて少しの間見惚れたが、すぐ我にかえって「俺も」と返す。

この何だか心地いい時間を終わらせたくないけど、流石にもう帰らないとヤバい。
チラッと時計を確認すると、次の日になりそうだった。

水無月も時計を確認したのか、俺よりも先に水無月が話を切り出し始める。

「そろそろ帰りましょうか。
今更ですけど、私の名前は渡辺さつきっていいます。改めて宜しくお願いします。」

「そうだな。
俺の方も今更だけど、俺の名前は桐山純だ。こっちこそ宜しくな。」

最後に自己紹介をしてお互いに握手をした。
メールの件はつい先程俺が赤外線で送ったから大丈夫だ。


これからはちょくちょく連絡を取り合おうという事になり、俺はこれからが楽しみでしょうがない。


…本当、これからどうなるかな。