風呂から上がり、寝室へ入る。
はしゃいでいた子供達はユウのお母さんが寝かせてくれた。
こんな時は助かる。
ベランダに出て、少し肌寒い風が心地よい。
カチッとライターを点け、煙草に火をつけた。
ふぅっと煙を吐き出す。
この瞬間が1番落ち着く。
体に悪いって知ってるけど、若い時から覚えてしまってて止められない。
パタン
ユウも風呂から上がり、寝室に入ってきた。
また、煙草吸ってんのか…みたいな顔をして。
ユウは煙草は吸わないし、酒も呑まない。
布団に入るユウを見て、私は煙草の火を消した。
ユウの隣に寝転がる。
しばらくして聞こえてきたのは、ユウの規則正しい寝息だった。
最近、夜の生活がないような気がする。
別にしたいってわけじゃないけど、前みたいに愛されているって実感がしない…。
何かがすれ違っているような…。
気のせい…だよね?
ユウの携帯がチカチカ光のを見ながら、恭子は目を閉じた。
