しかしどうやら私は、彼の本質を見抜けていなかったらしい。 向こうは私の気持ちに気付いて、あのようなことを告げたのだ。 きっとああ言えば、自分に近寄らなくなるだろうと、思って。 「ふふ……」 …上等じゃないか。 そっちがそう来るのであれば、私も受けてたとうじゃないか。 絶対あいつを、おとしてみせる。 そして謝らせてやる。 「みてろよ~!たけだしゅん~っ!」 もうすっかり見えなくなった後ろ姿に向かって、私はそう叫んだ。 続く。