時間を忘れて話をしていたら、外はすっかり夜の色を告げていた。 6時になると流れる校内放送で、私たちは我にかえる。 「そろそろ帰ろうか」 武田くんはそう言ったので、私も素直に頷いた。 ふたり一緒に、校門まで歩く。 武田くんは自転車を引き、私は歩き。 私の家は、学校から歩いて20分ぐらいのところにある。 武田くんの家は、自転車で30分ぐらいのところらしい。 「送っていこうか?」