「ホントだ。もしもし。」 あたしはすぐに電話に出た。 良輔はすぐ近くまで来ているが、あたしの姿がわからないらしい。 「えっと、グレーのパーカーのワンピースに下は白いパンプスだよ。うん。じゃあ後で。」 「なぁ、もしかしてさ・・・」 あたしは振り向くと、 彼はさっきのへらへらした顔からは想像も出来ないような険しい顔をしていた。