「アイオネは、私の髪を梳くのが好きだね」 「口惜しいですけど、大好きです」 素直に言うアイオネ。 魔王さまの笑顔と並んで、この島での数少ない喜びのひとつ。 「なぜ口惜しいのか分からないけど、アイオネが楽しいならそれでいいよ」 「ええ、楽しいので分からなくていいです」 アイオネは、さらに魔王さまの頭の上から髪を梳く。 「7日ぶりですが、相変わらず痛みも汚れもないですね」 「うーん、魔王の体質みたいだね」 便利な身体だ。