笑いながら、エミリオは彼女絡みで機密情報を思い出す。

「何百年もあったものが、ある日なくなるというのは、どんな感じなのだろうね」

ルッティは、幽霊船のことを言っていると思ったようだ。

「なくなるのは困りますよ。あれがあってこそのイアリミアですよ」

「困るか、困るかなあ?」
「困りますよ」

あえて噛み合わせない会話。