船に入ると、ルッティがエミリオの前に立つ。 決められた手順に従ってエミリオを案内し、中の船員と船そのものを診てもらう。 「ここで、一隻目の最後です」 甲板の船首部分に出てルッティが言うと、エミリオは祝福の言葉をつむいで印をきり、 穏やかに保証した。 「はい、問題なし。明日からも、この船は元気に働けますよ」 それを聞いた近くの船員。 「明日じゃなくて、これからすぐですよ。神父さま」 ブラシを片手に、陽気に言う。