すどおおおんっ!
もの凄い音とともに開く門。

アイオネが門をくぐると、門は開いた反動で元に戻り、自分で閉じた。

壁の中には地中にほとんどが埋まった塔。

アイオネは塔の前まで走り続け、扉の前でジャンプ。

走ってきた反動を使い、

塔の外壁に出来たわずかな窪みに手足を数回ひっかけ、

尖塔部分まで一呼吸で登った。

さらに、その尖塔に立てられた丸太の梯子を10段飛ばしで上がっていく。

「魔王さまっ、私がいない間に勝手にハシゴに上らないでと言っておいたでしょうっ」