魔王さま100分の2


「はいはい、了解です」

シルキスは、手をひっこめる。
と、魔王さまが頑張ってくっついてきた。

シルキスの手にしがみついてぶら下がる。

「絶対だぞっ」
「はい」

二度、約束させられた。
笑う、黒の魔王さま。

「あはははっ、アイオネはふられちゃったねえ。残念」

「ふられて結構です」

アイオネも、黒の魔王さまの頭に手を置く。

背後から天辺に、鷲掴みで、縦に潰すように。

「あたたたたっ、アイオネ、縮んじゃうっ、縮んじゃうっ、その前に折れちゃうっ」

「折れる前に、世の中には、冗談で通るものと通らないものがあるることを学んでください」

「安心して、冗談じゃなて本気だったから」

「なお、悪いです」
「ひあーっ」

「まったく、何を考えてるのですか?」

「負けたら、アイオネと一緒に私も貰ってもらおうかな~ぁって」

「一度折れなさい」
「きゃあああああああっ」