「はいはい、了解です」
シルキスは、手をひっこめる。
と、魔王さまが頑張ってくっついてきた。
シルキスの手にしがみついてぶら下がる。
「絶対だぞっ」
「はい」
二度、約束させられた。
笑う、黒の魔王さま。
「あはははっ、アイオネはふられちゃったねえ。残念」
「ふられて結構です」
アイオネも、黒の魔王さまの頭に手を置く。
背後から天辺に、鷲掴みで、縦に潰すように。
「あたたたたっ、アイオネ、縮んじゃうっ、縮んじゃうっ、その前に折れちゃうっ」
「折れる前に、世の中には、冗談で通るものと通らないものがあるることを学んでください」
「安心して、冗談じゃなて本気だったから」
「なお、悪いです」
「ひあーっ」
「まったく、何を考えてるのですか?」
「負けたら、アイオネと一緒に私も貰ってもらおうかな~ぁって」
「一度折れなさい」
「きゃあああああああっ」


