魔王さまが言ったとおり、外海には人間では手を出せない、きゅうきゅうクラスの大海獣が無数に生息している。
そのため人間の船は大陸の沿岸沿いに航行するしかなく、
またその航路も、伝承の時代から海を棲家とする水生魔族との共存なしでは通れない。
人間のこうした海の魔族への対抗手段は、ここでも王国の勇者軍になるのだが、勇者といえど陸の生き物。
海の上では戦力半減、現状は中央周辺の沿岸を自治するのが限界。
よって海産資源は魔族が占めることになり、
人間と商業取引をする船持ちの魔族は、人間の都市が発展すればするほど、自らも潤うわけである。


