「ふふふ、そんなにゆっくり食べていると私が残り全部をさらってしまうぞ」

金の魔王さまは、いやしんぼ全開。
上品とか気品にあこがれる気配なし。

「食材は、十分にありますのでお好きなように食べてください」

「と、いうことは私はもっと本気を出していいのだな」

「はい。むしろ魔王さまは頑張ってください。鉄板の上に残してあるものがこげてしまいます」

「任せろっ」
「あと、スープもありますよ」

「そうだったな」

金の魔王さまは、嬉しそう。
食べ切れなかったときの事など考えない。

アイオネも、自分の魔王さまにスープを持ってきましょうかと訊ね、

自分で持ってくると席を立つ魔王さまを、今の皿をあけた後一緒にと、留まらせている。