シルキスは、自分の魔王さまに言う。 「ここの魔王さまは、素直ですね」 「私は、ひねくれているみたいな言い方だな」 「いえいえ、ただ」 「ただ?」 「前の塔にいた時の魔王さまは、こんなに真っ直ぐ僕が必要だと言ってくれなかったなあと思って」 「お前に平穏な人生を送らせてやろうとしていた私の優しさだ」 「それは分かっていましたけどね」 「分かっていて、無駄にしたあほうめ」 「魔王さまが可愛かったせいですよ」 「過去形か?」 「今も」 「うむ、よい回答だ」