魔王さま100分の2


「分かってしまいましたか……」

「というか、あっちの私にノロケ全開で剣のいきさつに聞かされたし」

アイオネの知らないところでの魔王どうしの会話。

くだらない遊びのことと、世界的に重要なことが同列で語られている。

「今からでも奪って、壊すなり捨てるなりしましょうか?」

「ううん、シルキスに持たせておいて。私もあの腰にぶら下がってるのが一番いいと思う」

「そうですか……」

「あ、もちろんアイオネの腰でもいいけどね。でも、アイオネの場合、王国とのことがあるでしょう?」

「ええ、まあ……」