魔王さま100分の2


「だから、シルキスにはしごを直すのも手伝ってもらってね」

アイオネも後ろを見れば、シルキスと暴れた一件で壊れたままのはしご。

斜めに傾き、今は使用禁止にしてある。

シルキス達の出戻りがなければ、とっくに魔王さまのおねだりに負けて、修繕を始めているはずだった。

「直すだけなら、私ひとりでもできますが」

「直すだけじゃなくて、4人乗って暴れても壊れないようにしてね」

黒の魔王さまは、にっこりと追加要求。

「また、皆で乗る気なのですね」
「乗る気だよ」

ただ乗るだけなら旧仕様でも問題ないと思うが、暴れてもとなると、難度は高い。

はて、さて、どうすれば満足なものができるか?

アイオネは、皆無に近い建設知識を使って考える。