「だから、シルキスにはしごを直すのも手伝ってもらってね」
アイオネも後ろを見れば、シルキスと暴れた一件で壊れたままのはしご。
斜めに傾き、今は使用禁止にしてある。
シルキス達の出戻りがなければ、とっくに魔王さまのおねだりに負けて、修繕を始めているはずだった。
「直すだけなら、私ひとりでもできますが」
「直すだけじゃなくて、4人乗って暴れても壊れないようにしてね」
黒の魔王さまは、にっこりと追加要求。
「また、皆で乗る気なのですね」
「乗る気だよ」
ただ乗るだけなら旧仕様でも問題ないと思うが、暴れてもとなると、難度は高い。
はて、さて、どうすれば満足なものができるか?
アイオネは、皆無に近い建設知識を使って考える。


