「こんなものかしら?」 アイオネがコンテナから出てきたときには、シルキスのすぐ後ろに資材の山。 「そうだな」 最後に投げ渡された鉄タワシを山のてっぺんに置いて、シルキスは相槌を打つ。 「調理場つくりはそっちに任せていいのでしょう?」 コンテナの戸を閉め、領地内に戻って門も閉めるアイオネ。 ほっと息をついた警備兵達が見えなくなるのを待って、シルキスはもちろんだと胸を叩く。 何もない更地の領地と、自由に使っていい大量の資材。 久々に開拓魂が燃える。