魔王さま100分の2


「こんなものかしら?」

アイオネがコンテナから出てきたときには、シルキスのすぐ後ろに資材の山。

「そうだな」

最後に投げ渡された鉄タワシを山のてっぺんに置いて、シルキスは相槌を打つ。

「調理場つくりはそっちに任せていいのでしょう?」

コンテナの戸を閉め、領地内に戻って門も閉めるアイオネ。

ほっと息をついた警備兵達が見えなくなるのを待って、シルキスはもちろんだと胸を叩く。

何もない更地の領地と、自由に使っていい大量の資材。

久々に開拓魂が燃える。