魔王さま100分の2


「そうします」

命を受けたシルキス。

「魔王さま達は、ゆっくり後からきてください。急いだ勢いで門の外に出ないように」

魔王さま達の足をとどめさせてから、アイオネを追った。

アイオネは、並びかけてくるシルキスの気配をつかみ、足がそろうと言う。

「本気でそんなこと考えてたの?」

空から魔王さまを~の話である。
優良勇者は耳もいい。

「領地に関わった人間なら、空からの侵入を一度は考えるんじゃないか?」

「そこじゃなくて」

アイオネは、視線で突っ込みを入れる。

並ぶとシルキスのほうが背が高いので、やや上目。

「大陸中の魔王さまを助けようってところ」