「そうします」
命を受けたシルキス。
「魔王さま達は、ゆっくり後からきてください。急いだ勢いで門の外に出ないように」
魔王さま達の足をとどめさせてから、アイオネを追った。
アイオネは、並びかけてくるシルキスの気配をつかみ、足がそろうと言う。
「本気でそんなこと考えてたの?」
空から魔王さまを~の話である。
優良勇者は耳もいい。
「領地に関わった人間なら、空からの侵入を一度は考えるんじゃないか?」
「そこじゃなくて」
アイオネは、視線で突っ込みを入れる。
並ぶとシルキスのほうが背が高いので、やや上目。
「大陸中の魔王さまを助けようってところ」


