魔王さま100分の2


「外のコンテナに残してある、野外用の調理セットを使用すればよろしいですねっ」

「おう、いいぞ。許す」

金の魔王さまは、アイオネの妨害に負けずシルキスに撫でさせたまま許可する。

シルキスは、魔王さまを撫でる手をとめずに首をひねる。

「野外用の調理セット?」

「前の領地で使っただろう、焚き火で肉や魚を焼くやつだ」

「ああっ」

シルキスは、大きく頷く。

「それはいいですね」
「いいだろう」

「早速準備にかかりますが、あなた達も手伝ってくださいねっ」

アイオネは、とうとう両手を直に使ってバカップルを引き剥がした。