「そうだ、熱心に計画してやったぞ。ありがたがれ」
「はい」
くしゃくしゃくしゃ。
シルキスは、魔王さまの金の髪をなでた。
魔王さまは、目をほそめてごろごろ頭を傾ける。
「それで計画の内容は?僕も喜べますか?」
「あたりまえだ。おまえが喜べなくてどうする」
言いつつ、魔王さまはもっと撫でろと頭を突き出す。
はいはいと、喜んで要求に応えるシルキス。
放っておくと、これだけでお祝いがすんでしまいそう。
なので、アイオネがまた棒を振って力づくで間に入る。
「では、具体的に話を進めますがっ」
後ろで、黒の魔王さまが、まだ半分残っている自分のアイスをちびちび舐めながら笑っている。


