魔王さま100分の2


しばし、4人とも無言。

最初にアイスを平らげた金の魔王さまが、中の棒をガジガジしながらしゃべる。

「美味であった、これを贈ったものは後で調べて褒めてやろう」

「直接誰かは知らないのですね?」

シルキスは、行儀が悪いですよと、魔王さまがかじっている棒を引っ張る。

「お前の看病で忙しかったからな」

魔王さまは、歯を立てて抵抗。
ふたりで引っぱりあう。

横から、それをぶち折ってしまいたいという目でアイオネが間に入った。

「戯れているところに失礼、夕食の件はどうしますか?」

「もちろん食べるぞ」

金の魔王さまは、大きく口を開いた。
ので、棒を取られた。