魔王さま100分の2


氷菓子は、細長い円柱の形。

真ん中に木の棒が入っていて、氷菓子から飛び出した棒の部分を手に持って食べる。

「はい、あーん」
「あーん」

もうひとりの自分に口を開けさせて、氷菓子を突っ込む黒の魔王さま。

「はむっ」

突っ込まれた金の魔王さまは、美味しそうに、はむはむした。

「シルキスもあーん」
「あーん」

シルキスも口を開けて、黒の魔王さまに入れてもらう。

「はむ」

金の魔王さまの真似をして、はむはむ。
せっかくなので全力で気を抜いている。

「牛乳の味ですね」
「おう、砂糖を入れたときの味だ」

食感は、氷菓子にしては表面がつるつる。
そして、舌に当たってとろとろ。